時差ぼけの為、夜中の2時に目が覚め眠れなくなる。インターネットで天気を調べながらルートの検討をし夜明けを待つ。5時半頃に薄明るくなったので散歩に出かける。
仕事明けなのか娼婦のお姉さんが声をかけてくる。「日本人か」と聞くので「そうだよ」と答えると、「遊びましょ」と(日本語で)誘われるが「疲れているから駄目」と言うと、「いけず」との返答。何なんだ。
6時になるとレストランが開いたので朝食。予想(覚悟)していたが、タイでのおかゆ(1ドル以下)に比べるとあまりにもプアーな内容(ソーセージ、卵、パン、フライドポテト、パン)で6ドルもする。栄養補給はV8ジュースと走りながら野菜を買って補う事にする。
7時過ぎにタクシーを呼んでバイク屋に8時に着く。タクシーはベンツで25ドル。チップ5ドルで計30ドル。
着いた時はまだタイヤ交換をやっていた(これが後のアクシデントにつながる)。契約手続きを終え9時に走り出す。
すぐにI-17に乗る。K1200LTでのフリーウエイ走行は流石に快適。バイク屋からは一般道の景色の良いルートを薦められが、FlagstaffまでI-17で北上することにする。
だんだん標高が上がり、4千フィート、5千フィート、6千フィートの標識が現れる。6千になると肌寒い。I-17がFlagstaffにぶつかるとI-40に乗り西へ向かう。
交通量が減り走り易い。最高地点7千3百フィートでは防寒をしようかな考えるが、まあ、又下れば暑くなるだろうと考えそのまま走る。速度制限が75マイル(120キロ)なので80マイル(130キロ)をキープする。
K1200LTはアメリカのフリーウエイをトロリと流す為に設計された事を実感。ヨーロッパを200キロで疾走するより、130キロ位でゆっくり走る方が気分が良い。
Flagstaffから西に90マイル程行ったSeligmanからKingmanまでの区間はかつてのルート66のオリジナル道路が残っている唯一の区間(90マイル)とのことで走ってみる。オールドウエストの匂いがぷんぷんする最高の道路である。
交通量が少ないので最高に走りやすい。貨物鉄道が平行しているので、3回デーゼル機関車を見ることができた。景色は半砂漠と渓谷が混ざった良い雰囲気。フリーウエイも良いが、景色を楽しむには一般道路の方が優れている。
Kingmanに4時半に着き、お馴染みの格安のMotel6に投宿(税金込みで35ドル)。
近くのスーパーにビールと食事を買いに行くと、レジでお姉ちゃんにさかんに話し掛けられる。「明日は旦那の替わりにトラックを400マイルも運転しなくてはならない」等の話。 誰でも気がね無く話し掛けるのは、アメリカ人の好ましい点である。
小ぶりの人参が皮をむいてパックになっているのを見つけ購入。こいつは簡単に食べられ助かる。
昨日・今日で気がついたことは、相変わらずデブが異常に多い事。食べ物が主な理由であろうが、アメリカ人の半分以上が糖尿病患者或は予備軍というのを実感。食べたいものを好きなだけ食べればこうなるという見本である。体重が重い分だけ足腰が弱くなるのが早く、車椅子を良く見かける。
今日のガスチャージは1回だけだったが、なんとプレミアムが2.1ドルと馬鹿高。10ドルもかかった。2年前にハーレーで走った時は、タンクが小さかったこともあるが5ドル入る事はなかったのに。
走行305マイル。初日としてはこんなものであろう。